おさるクイズ

本多 ちかこ (「うかれ紙芝居」主宰) 宮城県仙台市で育つ。紙芝居創作家・実演家。子どもからシニア世代までみんなが楽しめる参加型紙芝居を得意とする。特に近年はシニア向けに注力している。
 その他の活動は、子どもたちの紙芝居作りのワークショップや、宮澤賢治の紙芝居制作、紙芝居ライブの開催や企画など。出版された紙芝居作品に、人生紙芝居『駐在さん』(雲母書房)、高齢者紙芝居シリーズ『おもしろ星座めぐり』(埼玉福祉会)、介護紙芝居シリーズ『カッパのおやこ』(くるんば)、狂言紙芝居『ぶす』(脚本・長野ヒデ子 鈴木出版)がある。狂言を大蔵吉次郎氏に学ぶ。

介護紙芝居シリーズ おさるクイズ 脚本・絵 本多ちかこ 

■対象:シニア向け
■ジャンル:クイズ・童謡
■場面数:8場面
■定価:2,420円(本体2,200円+税)
■ISBN:978-4-910972-01-5 C0793
■発行日:2024年4月5日
日光から、三匹のさるがやって来ましたよ!
見ざる、言わざる、聞かざるの三匹が、さるにちなんだクイズを出しますので、観客に答えてもらいましょう。さるとあだ名された豊臣秀吉の逸話、家来にさるを従えた桃太郎の話題もあり、最後には童謡を一緒に歌って楽しむ参加型芝居です。
猿股!シニア世代お馴染みの下着。さあ男のパンツが猿股ならば、女のパンツはな~んだ?
主君の草履をふところであたためた話など…、脱線しまくり必至の場面です!

 この紙芝居は数年前に作った手作り紙芝居です。あちこちで実演しました。うれしいことに現場での評判が良くて、「出版してほしい」とたくさんの方々から言っていただき、おかげさまで、この度出版することができました。
 「おさるクイズ」は参加型です。観客の声が欠かせません。思い出を語る、ヤジをとばす、横道にそれる、全部オーケーです。大きな声で歌も歌ってください。
 年配の方々は、経験が豊富ですから何でもよくご存じです。
 「猿股」が登場する場面では、ももひき、ステテコ、ふんどし、といった言葉が飛び出し、ズロース、シミーズといった今ではあまりなじみのない言葉がポンポン出てきます。言ったご本人が笑い、まわりもつられて笑います。豊臣秀吉が登場する場面では、「木下藤吉郎!」と大きな声があがったことがありました。何が出るかわからないところが参加型紙芝居のおもしろさです。
 子どものころに習い覚えたことや、暮らしの中で慣れ親しんだ物は時を経ても忘れないものですね。紙芝居が終わっても、観客の間にあたたかい余韻が残るような気がします。 (本多ちかこ)